睡眠と疲労の方法論

睡眠不足でアルツハイマー型認知症のリスクが増える?

睡眠が不足するとぼーっとしたり記憶力が衰えたりと知的能力に様々な影響が出てきますが、長期的なスパンで考えた時にはより大きな問題を抱えるリスクがあります。アルツハイマー型認知症です。

アルツハイマー型認知症といえば記憶力や認知機能や運動障害などが現れる進行性の病として有名ですが、実は睡眠とアルツハイマー型認知症との関連があるのでは?と指摘されています。

睡眠が不足する事で認知症のリスクが高まるとはどういうことなのでしょうか?

アルツハイマー型認知症の原因とは?

そもそもアルツハイマー型認知症の直接の原因が何かご存知でしょうか?

認知症の原因にも諸説あり、アルミ原因説や感染症原因説といったものがありますが、現在最も広く支持されているのがアミロイドベータ原因説です。

アミロイドベータといえば老人斑の原因にもなる脳内で常に作りだされているタンパク質であり、このアミロイドベータが脳内で蓄積することでアルツハイマー型認知症が引き起こされるとされています。

そしてこのアミロイドベータの蓄積と睡眠には関連があるのです。アミロイドベータと睡眠の関係を理解するには、脳脊髄液(CSF)という脳を包み込むように満たしている液体について知る必要があります。

睡眠時に脳を掃除するCSF

脳脊髄液(以下CSF)とは脳と脊髄の空間を満たしている液体です。イメージ的には頭蓋骨という容器に入っているCSFという液体に脳が浸かっていると考えてください。

スポンジを水の中につけると組織の間に水が染みこむように、脳の神経の隙間にもCSFは入り込みます。そして隙間に入り込んだCSFは脳が活動する上で代謝された老廃物を掃除してくれます。

そして老廃物の掃除が活発になるのが脳の活動が低下した睡眠時なのです。なぜ睡眠時に老廃物の掃除が活発になるのか?

実は睡眠時には活動の低下した脳の細胞組織は小さくなり、隙間が広がるためにCSFがスムーズに奥深くまで入り込みます。そのため脳の活動によって生み出された老廃物を洗い流しやすくなるのです。

そしてその老廃物には認知症の原因物質アミロイドベータも含まれます。

アルツハイマー型認知症の原因とされるアミロイドベータが睡眠時にたくさん取り除かれるのです。睡眠が不足することで認知症のリスクが高まるとは、つまりこういうことなのです。

ちなみに睡眠不足による短期的なパフォーマンスの低下も、脳内で生み出された老廃物が障害となっているとも考えられます。

うつ病の人の場合でも、頭が働かなかったり気分が落ち込んだりします。この場合もうつ病の原因となる物質が脳内に蓄積しています。
睡眠不足とうつ病の関連が指摘されているのも、CSFによって脳内の老廃物が除去される仕組みから理解することも可能です。

つまり睡眠は脳の汚れだけではなく心の掃除もしてくれるのです。
みなさんも将来のボケない老後のためにも心の健康のためにも、ぜひ「睡眠は脳の掃除」と考えて毎日の眠りを大切にするようにしましょう。

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